こんにちはー、くー。です(`・ω・´)
今回は今年もやってきた夏バテに良いというウナギを食べる『土用の丑の日』についてのニュースを見つけたのでそれについてお話ししようかとおもいます。
奈良時代から続くウナギを食べる文化
ニュースでは土用の丑の日にウナギを食べることは栄養学的に見ても極めて合理的なことと書かれており、夏バテになりやすい時期にウナギを食べることはおススメなんだとか。
たしかにスーパーやコンビニでも土用の丑の日のウナギを推す内容が浸透したこともあり、全国的にも土用の丑の日に当たる日にウナギを食べるという人も増えてきましたよね。
ということで今回はそんな土用の丑の日とウナギの関係について調べてみました。
夏バテにおススメなウナギの栄養
ウナギは栄養学的に見ても土用の丑の日に食べることが極めて合理的、という話をしましたがこれにはウナギに含まれている栄養素と関係があります。
ウナギにはビタミンB群などのビタミン類のほかカルシウムや亜鉛などのミネラル、そして青魚に含まれることで有名なDHA・EPAが含まれています。
これらの栄養素のほとんどは疲労回復効果や身体の調子を整える効果があるとされているため、夏バテのときに食べることが合理的と言われるわけですね。
土用の丑の日にウナギが食べられるようになった理由
現代ではその夏バテ効果からウナギを食べることが良いことが分かっていますが、何故まだそんな効果が解明されていない昔からウナギは食べられていたのでしょうか?
土用の丑の日とウナギの関連性については諸説ありますが、その中のひとつをご紹介します。
まず改めて土用の丑の日ってどんな日?
土用の丑の日というのはその字の通りなんですが『土用』という期間内にある『丑の日』のことを示しています。
土用ってどんなもの?
土用は中国から伝わってきた陰陽五行説に基づいて出来た期間のひとつです。
陰陽五行説では世の中にあるあらゆるものには『木火土金水』の5種類に分けられるという考えがあり、その中で季節では春は木、夏は火、秋は金、冬は水、季節の変わり目にあたる立春・立夏・立秋・立冬の前の約18日間は土と割り当てられています。
この約18日間を『土用』と呼んでいます。なので、本来土用の丑の日というのは実は夏以外にも存在しており、年4回はあるんですね。
丑の日ってどんな日?
丑の日に関しては「泣く子も黙る丑三つ刻」なんていうように日本では昔から干支を日にちや時間に割り振って使われていました。なのでこのことから土用の丑の日は土用の期間中にある丑の日という意味になるわけです。
今年は2回ある土用の丑の日!実は1回の年もアリ
2017年の今年は7月25日と8月6日に土用の丑の日があります。実は土用の丑の日、年に1回だったり2回だったりと年によって回数が違ったりします。
暦の関係上とはいえ、なかなか不思議なものですよね。ちなみに2回土用の丑の日がある場合、1回目を一の丑、2回目を二の丑と昔は読んでいたそうですよ。
一説には平賀源内が考えた宣伝から広まったという話も
土用の丑の日に関しては諸説あることがいろいろ言われていますが、そのひとつに江戸時代の有名な発明家である平賀源内が考えた宣伝からという説があります。
現代では夏にウナギは定番の食べ物ですが、江戸時代ではウナギの売れ行きがあまり良くありませんでした。その理由としてウナギの旬は晩秋から初冬であり、旬から外れている夏の時期にウナギはあまり食べられていなかったようなのです。
そんな悩みをウナギ屋の主人が平賀源内に相談したところ『本日土用の丑の日』という張り紙をして宣伝してみてはどうかと言われたとのこと。
実は江戸時代には土用の丑の日に『う』の付く食べ物を食べることで病気にならないという言い伝えがあり、その話もあって土用の丑の日にウナギを食べることが定着していったのかもしれませんね。
実は奈良時代から食べられていたウナギ
江戸時代以前にもウナギは夏バテに良いという内容があの有名な万葉集にも登場します。
三十六歌仙のひとりである大伴家持が石麻呂という人物に向けて詠んだ歌で『夏痩せにはウナギが良いという話があるからウナギを取って食べると良いよ』いう内容で、ここからも日本人とウナギの歴史はかなり長いことがここからも分かりますね。
まとめ
土用の丑の日は昔から体調を崩しやすい時期だったことからスタミナをつけるためにウナギを食べる以外にも土用シジミや土用タマゴといったウナギ以外でも夏バテ対策にさまざまな食べ物が食べられてきました。
また『う』の付く食べ物なら何でもOKという考えから『うどん』『うめぼし』なども食べられていたとか。
近年ニホンウナギが絶滅危惧種指定を受けたことでウナギに関してはさまざまな問題があるものの、今後もウナギを食べることが出来たらなぁと少し心配な、くー。なのでした
画像提供元[フリー写真素材ぱくたそ]